底抜けに抜けるような青い空。 なんでもビッグサイズなその国の、やはり巨大な雲。
そして、茶という色にはこれほど多くの名前があったのか、そう思わせるような複雑な色合いを見せる、深い――――というか、ただただバケモノじみて高い大峡谷。
「ふへー。スゲエなあ。」 写真からでも伝わるその迫力に、思わずこぼすと。
「あら・・・ほんと。 自殺の名所にでもならないかしら。」
ロマンもクソもない答えが返ってきた。
059:グランドキャニオン